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2007.02.11

どうなるデジタルデザイン?

 ユニバーサルソリューションシステムズが、下方修正発表をおこないましたが、そのなかで、日本IBMとの提携の進捗が遅れていると、書いてありました。なんとなく、気になってしまったのは、

 デジタルデザインというヘラクレス上場の会社があります。セキュリティソリューションなどを扱う会社で、何となくUSSと事業がかぶっていますね。
 このデジタルデザインが、日本IBMに対して訴訟を提起しています。
 

 今回の一連の取引における経緯は、平成18年8月22日付けの「業績に影響を与える可能性のある事象の発生について」大阪証券取引所へ情報開示しておりますとおり、日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)と東証1部上場企業である株式会社ネットマークス(以下、ネットマークス)から依頼された介入取引で生じたものであります。

日本IBMは支払いの対象物の商流はなく支払いの責任はないものとして支払いを拒否してきました。一方、ネットマークスは、そうした取引でも有効であると主張しております。このため、当社は日本IBMから売買代金の支払を受けることも、ネットマークスから返金を受けることも出来ない状態となっております。(略)

 当社はしかるべき態度として、訴訟提起の準備を進め、その実行の最終段階に入ったところ、日本IBMから協議をして問題解決の努力をしたい旨の連絡を受けました。
(デジタルデザインIR「業績に影響を与える可能性のある事象の経過について 」 2006.9.29)

 発端の取引は、18年3月、4月だそうです。
 ところが、解決することなく、19.2.2に、デジタルデザインは、日本IBMとネットマークスを相手に訴訟を提起してしまいます。
 
 これに対する、ネットマークスの見解は、

 当社は、訴訟の原因となった一連の取引は、日本IBM社の主導による取引であり、同社が責任を負うべきものと考えております。

 というもの。
 一方、IBMのホームページを見ても、訴訟提起後、この関連のIRは、見当たりませんでした。
 
 発表資料だけ読むと、IBMが、悪いという印象です。
 しかし、一番、力があるのは、巨大企業のIBMです。
 
 もう一つ。最近、話題の、IXI絡みで、東京リースのIRです。
 
 取立不能または取立遅延のおそれが生じた債権104億14百万円は、日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、IBM社)を販売先とし、IBM社の協力会社十数社を仕入先とする業務用ソフトウェアの販売取引について、IBM社の債務を併存的債務引受した株式会社アイ・エックス・アイ(以下、IXI 社)に対するものであります。

また、当社が調査を行っている50億円程度の債権とは、IBM社とは異なる上場企業2社を含む3社を販売先として、IBM社の協力会社十数社を仕入先とする業務用ソフトウェアの販売取引について、IXI 社が関与したと思われるものであります。(略)

IXI社の民事再生申立てに際し、上記取引の過程で架空循環取引が行われたことが指摘されたことを踏まえ、当社において調査を行ったところ、少なくともその一部で架空循環取引に類する取引が行われた可能性があり、それに当社レンタル部門がまきこまれ、当社の持つ金融機能を悪用されたおそれがあると判断しております。(東京リースIR 「株式会社アイ・エックス・アイとの取引内容と当社対応についてのお知らせ 」19.1.29)

 なんか、IBMは、悪いことばかり、してませんか?
(もちろん、一部の従業員の馴れ合いによる不始末だと思いますが。デジタルデザインの取締役の一人は、元IXIの取締役で、IBMの出身だそうです。)
  
 以上は、対岸の火事、高みの見物ですが、
 
 IBMというのは、巨大組織で官僚的な部分も、当然あるでしょう。そのプライド高いIBMが、関係取引先のソリューション企業から、なんだかんだと言われたあげく、訴訟を提起されてしまいました。トップは「関係先との関係を、もっと厳格にしろ」と、ぐらいは、指示を出すでしょう。法務部が、いちいち口を挟むようになったかもしれません。
 
 もしかしたら、USSとIBMの進捗の遅れ。もしかしたら、こういう影響もあるのかもしれません。だとしたら、とんだ、とばっちりです。考え過ぎかもしれませんが。
 

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