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2007.02.26

フージャースコーポレーション

4回目の投稿です。2回目の投稿で「交差比率(粗利益率 x 棚卸資産回転率)」を紹介しました。《売り渋り》は、回転率を犠牲にして利益率でカバーする戦略です。しかし、《売れ残り》は、(売るために安くせざるを得ないとすれば)両者とも低下するのであり、ダメージが大きいです。

 フージャースコーポレーションは、前者なのかな、と希望的観測をしていましたが、どうも後者のような感じになってきました。
 とはいえ、私は、ホルダーでもなく、その予定もありませんし、定性的なことは、分析不足です。良いシナリオも悪いシナリオも、ありうると思いますが、大切なのは、悪いシナリオの可能性を頭に入れておくことです。以下、その前提で、書きます。

 現金等から当座負債を引いた不足額を、次期四半期にどれだけカバーしているかという表を簡易で作ってみました。資金繰りというのは、紙の上で帳尻が合えばいいというのではなく、出金と入金の順序も大切ですし、こんな表では、難点もありますが、今、フージャースが置かれている状況の単なるイメージです。
 

- 現金等当座負債差引不足額次Q売上
18-1Q1,2845,470△4,1869,589
18-2Q2,4097,369△4,9605,529
18-3Q8197,970△7,15114,740
18-4Q2,99717,241△14,2447,345
19-1Q3,63217,136△13,5047,026
19-2Q3,24722,795△19,548801
19-3Q3,10021,869△18,769-

 次Q売上には、前受金の入金が入っていません。一方で別に、販管費の1Qに、5億円程度が追加されることも、頭に入れておいてください。
 18年3月期は、不足があっても、次の四半期にはカバーできている様子です。しかし、19年度は、全く異なります。特に3Qの売上が低すぎました。3Qには、別に、長期借入金も、94億円も増えています。1月の入金は、前受けを入れて、約35億円ぐらい。これから、どんどん売上が上がってくるということを考慮しても、増資の可能性が「確実」とまでは言いませんが、「低くもない」と思います。ちなみに、自己資本比率が22%となっています。
 だとすれば、賃貸事業の開始についても、疑問が出てきます。今から思えば、売上低迷が鮮明になった時期と符合します。フージャースの場合、売上が減ると資金繰りがぎりぎり一杯になるので、賃貸を始める余裕など、なくなるはずなのに、おかしいですね。この点は、非常に気になりますが、今回はおいておきます。
 
 2月月次でまだサプライズの可能性も残っていますが、売れ残り次第では、2回目の投稿で書いたとおり、フージャースは、信用取引きで目一杯の維持率で勝負しているようなものであって、小さな躓きでピンチがきます。
 
 出るか出ないか分かりません(2月次第?)が、増資に限らず(売上下方修正とか)悪いニュースIRが出た場合に、翌日の株価はどうなるでしょうか。ニュースが出たことによる短期的な株価を予想するのであり、ファンダメンタル云々は、あまり関係なしです。
 
 私の予想確率も入れて可能性を考えてみました。
1)暴騰する(1%以下)。悪材料出尽くしを待ちかねていた投資家が飛びつく。
2)少し上がる(10%)。思っていたより修正幅が小さかったような場合ですね。
3)無反応(20%)。織り込み済み。
4)下がる(50%)。それなりに織り込まれているが、やや、売りが出る。
5)暴落する(20%)。ほとんどの投資家は、細かい進捗チェックなどしておらず、下方修正を寝耳に水として狼狽売りが殺到する。

 「悪材料出尽くし」を待っているような投資家は、底を見極めようとするので、翌日寄り付きで、飛びつくとは考えられません。
 逆に、狼狽売りの人たちは、朝一番で売ってくるのではないでしょうか。そういう人たちに「今の株価は、悪材料織り込み済みであり、ファンダメンタル的には、云々」は、関係ないのです。これまで、じりじりと下げてきたのだから、皆が織り込んでいるだろうなんて、甘い考えはなしです。決算書なんか読もうとしない多くのパクり投資家は「成長期待株なのに、なんで下げ続けるんだ」と、いらいらが募っているところへ、突然の業績悪化IRで「やられた」なんて、パニックに陥るだけのことです。
 
 ニュースが予想されるのにホールドを決め込むのは、やめたほうがいいです(下で買い直せばいいだけのことですから)。結果として、下がらないかもしれません。しかし、そうだったとしても、不要なリスクテイクではないでしょうか。ニュースによる暴落がなかったら、それはそれで、その日に様子を見て粛々と買い直せばいいのですから。
 
 これから、相場回復に伴い、じりじりと上がるかもしれません。しかし、それは、別の銘柄を持っていても同様なのです。「売上下方修正」ニュースの可能性があるのに、フージャースだけが単独で、(上方修正の可能性がありながら織り込まれていない銘柄を置き去りにして)勢い良く上昇する、なんて、ありうるのでしょうか。同じような値動きをする別の銘柄を代りに保有して、そのニュースが通り過ぎるのを待っていればいいのではないでしょうか。
 
 暴騰の可能性がほとんどなく、暴落の可能性が少しでもある銘柄に対して、最善の選択肢は、《空売り》ですよね。
 私はしませんが。

 ただ、2月の状況がサプライズなら、暴騰する可能性があります。しかし、逆もあります。要は、リスキーということです。

 マンション業者は、ぎりぎりの財務レバレッジを掛けて勝負しているのであり、私から見れば、リスキーな業界です。ただ、本当の長期保有なのであれば、別ですけれど。

 繰り返しますが、私は、この銘柄について定性的な調査はほとんどしていません。
 以上、定性分析がばっちりで「長期保有前提だから、別に下がってもいいよ」と確信している人にとっては、何の関係もない話でした。
 

 
   □ これまでの投稿 □

1回目  2006.08.12
2回目 2006.11.03
3回目 2006.12.16

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コメント

成る程成る程、マンション業界はそのような見方もあるのですね。勉強になります。ためしに持株のライフステージで試してみたら、以下のようになりました、当座負債が勘定科目にない?ので、流動負債計でやってみました。

現金等 流動負債 差引不足額 次Q売上
H18 4Q 1,392 1,739 -347 667
H19 1Q 1,395 1,658 -263 1,077
2Q 996 2,495 -1,499

今のとこ、うまく回ってる感じをうけました(^^

とうか、あれほどあなたが買い煽った後
大暴落中の
ユニバーサルソリューションシステムズの
分析が聞きたいですが何か?

 Aさん、私は、USSについては、費用先行であり、利益は後からついてくると書きましたが、その意見は、まったく変わっていませんし、実際に、そのとおりであり、当然のこと、売却もしていません。今は、費用先行の時期ですし、

 それが何か?

 「大暴落中」とは、短期志向の人にとっては「地獄」ですが、私を含めた長期志向派にとっては、絶好のチャンスです。株価については、長期で考えていますので、下値をじっくり、時間をかけて拾っていこうと思っています。
 ただ、小銘柄特有のリスクがあるので、限定的ですが。

 らうさん、こんにちわ。
 ライフステージは、少しだけ見ましたが、面白そうな企業ですね。このような業界は、小企業なほうが、思う存分に暴れられて良いのかも。
 
 フージャースは、資金繰りが窮屈だとは思いますが、そこを上手にまわせるのであれば、それはそれで、素晴らしい能力だと思います。「資金繰りが窮屈」を別の表現をすると「超効率的」となります。どちらの面から見るかです。
 また「悪いシナリオ」も頭に入れて、と書きましたが、「必ず悪いシナリオになる」と書いたわけではないです。いろんな面から、見ることが必要と思います。

ライフステージ。気になってきました。週末にじっくり見ます。

ゆきをんさんの裏目じじいがついてる銘柄は上がらない・・の話しが思い出されます。

フージャース友の会というのがありますね。
最近、実際にお会いする方々の中にもその会の方が多くなってきたので、あれこれいいずらいですが(汗 フージャースを小さい時に集中投資して大金持ちになった投資家が雑誌にのってますが、彼らはもう既に元金を回収してるはずで、極端な話し倒産したとしても損害はないのではと推測されます。

逆に最近買った人は、既に何倍にも上がったとこから買うのでリスクあるのかなと。しかも、自分で分析しないで有名投資家のブログなどを参考に追っかけてる人のが多そうですから、予想に反した結果がでて、みんなが逃げ出した時にはどうなるのかという恐怖もありますね。ブログのリンク先みても今でもフージャース持ってる人も多いですね。

また、それはダヴィンチにも似たようなことがいえると思います。ダヴィンチを熱心に分析してる人達のブログは、2~3万で買ってる人達が多いようです。

で、フィンテックですが・・

フィンテックも、裏目じじいが多いのでは!?と思います。
私の周りがたまたまかもしれませんが、リンク先のブロガーさんがあまりにも、フィンテックを持ちすぎてます(笑
会社の実力や知名度からいっても、ちと有名すぎかなあという
感覚的なものですが、感じます。

コメントなくてもロム専含め、ブログは意外に見られてるようなので、結構な裏目じじいがついちゃってるのでは・・と思います。

ただ、フィンテックも、フーも、ダヴィンチもそれなりに分析をされるブロガーさんも多くいらっしゃるので、素晴らしい企業なのでしょうね。ただ、これら銘柄には、有名税といいますか・・裏目じじいを乗り越える というハンデは感じます。

私自身も有名ブロガーさんの影響もあり、フィンテックについては何度か買ったりしては、やっぱり(他人が良いといってるから買うのはどうかなあ?と思っては)売る・・ということを繰り返してます。(笑

フィンテックについては、隙はあまりないですが・・
ケチというか懸念点をあえてつけてみます(笑

①中期計画が2008年までしかない。
同業他社は2009年までの計画を出してきた為、そこまでの期間で見ると、優位性が強調しずらい。パシみたいに今まで高成長でも、2009年から突然鈍化・・することがないとはいえない。

②既に高PER
PEGレシオでみると激安ですが、着地PERでみると、2007~2008では同業他社と比較して最も高PERに推移します。
今期成長率が鈍化したライバルは、前期の伸びが凄まじかった
とこもありますので、今期の伸び率だけを強調して比較すると
無理があります。他社の殆どは成長鈍化とはいえ、着地PERでみると2009年までみても、ここより低PERで推移します。

③時価総額が既に高い
ダヴィンチでも一番儲かったのは100億以下で買ってる投資家だと思いますが、一般論でみると、ここからはどうでしょう。
ただし、これはユニクロの件で、ゆきをんさんに論破されましたが(笑

④SO残が結構ある。
リサ、セキュアード、エムケーキャピタル、レイコフもSO多いですので悪いとはいえません、ただ、四天王(アセ、ダヴィ、ケネ、パシ)はSOが殆どないので、時価総額1000億規模の会社といSては潜在PERは、無視できないかと・・

⑤増資のサプライズがない
今回のCBはMSCBの繰上げ償還の為の短期借り入れ金の返済であり、先日増資した、パシやケネのような今後の成長を加速するものではない。

リサやエムケーキャピタルが増資後、暫くして上方修正をだしたがそのような増資のサプライズは期待できない。

⑥成長率が高い
既に60%成長なので、これを上回る上方修正は、これも一般論でフィンに当てはまるかわかりませんが、ハードル高いと思います。

ということを考えると、少なくとも、私のような流動化ウォッチャー(アセ、ダヴィ、ケネ、パシ、SIA、レーサム、リサ、セキュ、エムケー、レイコフ、レップ、クリード、グラウンド)などと常に指標的に割高か割安かを、比較して買う人達・・にフィンテックが受け入れられにくいかもしれないなあ・・という感想もあります。。

あ、でも、流石に9万円台はちょっと買いたいかも・・とおもうのも
正直なとこであったり。。

 らうさん、こんにちわ。ご指摘の点については、そのとおりです。
 私は、漫然と分散するのは、向かないので、変則的な集中投資です。資産配分を、リサ、フィンテック、その他、の3分割にしていますが、前2者は、下方修正などの悪いニュースの可能性が低く、成長期待が高い、という2つの点、特に前者、を重視して投資しています。前者優先のため、爆発的株価高騰は、期待できないのかな、と思っています。株価上昇だけのことを考えると、今の安さでは、アセットのほうが良いのかもしれませんが。ここで安心を得ておくと、残りで、好きにできます。
 あとの3分の1で、中短期で楽しむことを含めて、大きくリターンの銘柄も、と思っています(とはいえ、今のところ、その可能性のある銘柄がないのですが)。
 裏目じじいの話ですが、リサ・パートナーズは今日、早くも既に暴落前の株価を超えました。アセットとリサの株価の差、何なのでしょうか?リサは、PERが高いということで、初心者から敬遠されています。数年前の初心者が寄り付かなかった相場を別にすれば、初心者向き指標の良い銘柄は、なかなか株価があがらないような印象があります。

ゆきをんさん、仰るとおりです。私もリサだけなぜつよいのか?考えてました。流動化業界でいうと、日本レップと、レーサムと、リサについては、過去数回の暴落時も独自の動きをしており、株主構成が他と大きく違うのかもしれません。

アセットが初心者向きで、リサが初心者向きでないのか、微妙な気もしますし、株雑誌ではアセットもリサも推奨されてるのを普通にみかけますので、決定打は私の中でもまだ見つけられてません。四天王でいうなら、ケネディクスも結構底堅いですね。他に比べ、掲示板の投稿もブログの取り上げも少なく、時価総額の割りに、個人には不人気に見えます。

リサについて1つ他と違うのが、個人株主説明会が単独開催でしかも投資先のホテルで行われ、説明会後にバイキング形式での立食パーティとなり、役員とざっくばらんに話せる(昨年7月に参加したのですが、ぽろっと♪話しをたくさんきくことができました)のが、良い点ですね。

あと、金沢の説明会では和倉温泉で、花火大会にご招待とかもしたようです。
普通は個人株主相手(いや、正確にいうと株主でなくても
誰でも参加できる)にここまでやらないと思います・・
いや、やりすぎでしょう(笑

これが、玄人受けして長期ホルダーに評価されてるのでしょうか。。同じ業績でも高perに評価される理由の1つでもあるのかな。。

リサの場合、個人株主を大切にしてます・・って
言われると、凄く思い当たる節があり、説得力となっているのでしょうね。

まあ、着地perの話しはリサも魅力的で
業績についてはもちろん評価されてるのでしょうけど、
株価が暴落時に調子いいのは、昨年からなので、それだけじゃ
ないでしょうね。

フィンテックの話、最新の投稿の方で書いてしまいました。この会社の場合、増資をプラスと捉えるべきなのですね。でも、小生には、なかなかその判断の違いができておりません。

こちらにもコメントさせていただいたのは、リサやレップの話に関心があるためでございます。どちらも今からは買いにくい水準なので、諦めてはおりますが、はっきり申し上げて他の銘柄とのビジネスモデルの違いがまったく理解できておりません。

また、個人投資家を大切にする企業って何でしょうか。その定義が実はよくわかっておりません。開示に積極的であるかどうかだけで判断してよいものなのかがつかめておりません。経営者がどこまで個人投資家の利益を考慮した上で経営判断を行っているのか、いまいちそのメリットが理解できていないからかもしれません。

PERが高いと初心者向きではなくなるため、株主構成が違うのではという上記のご指摘につきましては妙に納得できるものではございますが、他方、IT関連につきましては、必ずしも当てはまらないと思われるため、むしろ企業の名前が何らかの形で有名か否かという違いの方が大きいのかもしれませんが、正直まったくわかりません。

上記、卑見にもかかわらず、横から会話をさえぎってしまいました点、お詫び申し上げます。なお、コメントを読まれた別の読者の方に誤解のないように付記させていただきますと、「今からは買いにくい水準」とやや断定的にコメントしてしまいましたが、あくまでもビジネスモデルの差異が理解できていない小生にとっては、一時的な景気による好調状態に過ぎないのか、仮に想定外の悪材料により暴落してしまったとしてもより中期的に持ち続けていれば割安な状態として見直しが入る期待が持てるかどうか自信が持てないため、小生にとっては欲しい銘柄だけどリスクテイクできない水準の株価と認識しているという趣旨でございます。

フィンテックの場合、MSCB2連発をしましたが株価低迷により、また、業績も予定以上に進捗し時間も稼げたので、繰上げ償還をした・・という経緯があります。その償還資金として、短期借入金を借りたのですが、その返済が2月末なため、どのようなファイナンスをするのか、注目してましたが、あっさりとエクイティファイナンスを出されてがっくり・・という面もあろうかと思います。

なので、上の方がかいてますが、流動化銘柄の増資は一般にプラスに取れますが、フィンの今回の増資については、借金の返済ですから、業績をプラスさせる要因ではないと思います。

業態としては投資銀行なので、リサやアセットについては、不動産専門でやってるダヴィンチあたりと比較すると、判り難いものがあります。

地銀との提携が凄いという意見はあちこちのブログでもありますが、パーティの場で直接役員と話しましたが、1地銀と提携するといくら・・という風に計算できるものではないそうです。しかも、多数の地銀と提携してるだけなら、オリックスも強力なライバルとのこと。ということもあって、私にはリサもアセット同様、結構わかりにくい事業なのですが、ゆきおんさんにズバリ指摘されて、若干お恥ずかしいですが、単に低PERが好きなので、リサではなくアセットやアセットインを持ってるだけ・・という感じになっちゃってます。アセットも、正直、何やってるのかよくわかっちゃいません。

PERの話しですが、あくまで流動化業界の中では比較的リサやフィンは高PERという意味で(それでも他セクターとの比較や成長率などを加味したら、フィンやリサも全然低PERな部類と思います)。IT業界とか他の業界の高PERを容認する意見は私はもっていません。

リサが比較的高PERで、アセットが低迷してるのはMSCBの件もあるかもですね。フィンテックも上場後、あんまり株価あがってませんね?MSCB2連発&繰上げ償還&ユーロCB・・といった感じにエクイティファイナンスでごたごたしており、MSCBが尾を引いて低迷するアセットと似ている感じもします。

この業界、資金調達が多くなりやすい特性があるようですが、上場以来、1回しか増資してないダヴィンチは高価格で推移していて、このあたりとても上手いなと感じます。

あくまで、流動化に閉じた話しですが、低PER銘柄と、高PER銘柄の差はここらへんにもあるのかな・・と思ってます。(といっても、暴落してて、膨大に開いてるわけではないが)

あと、上の方が書いてるレップですが、成長率がとても高い(同規模時価総額の、アセットインや、エムケー、レイコフと比較してもかなりの高成長率)、また、物流ファンドに特化しており、他の流動化(オフィス、レジ、店舗が主体)と差別化されている点、ニッチ性も評価されてるのだと思います。

ダヴィンチやパシなどの大手が、物流ファンドをガンガンやってこないのはなぜ?という疑問も若干わきますが、物流というのは、一般的は不動産とはかなり違った特殊なオペレーションが必要で、参入しずらいのかも?と想像を巡らせております。

らう 様
突然、お話に割り込んでしまったにもかかわらず、ご説明本当にありがとうございます。
流動化銘柄の値動きの差異につきまして、流動化の中での美人投票の様相が若干ではございますが、理解できたような気がいたします。
小生は現在流動化はノーポジションでございますが、今から流動化分野に投資しづらい点は、ここから先どこが美人投票の上位になりそうなのかの理解ができていない点でございます。
ゆきをん様やらう様のご説明から分析力の到底及ばない小生はお邪魔をしてはならないとこれまでROMに徹していたのですが、あえて卑見ではございますが、これら業界に対して感じております主な懸念点は、2点でございます。
1.これら全部の企業の将来予測を合計して達成できるだけの市場を創造し続けることが今後も出来るのかどうかが理解できておりません。
→ですので、買うならば、仮に業界に限界が来てしまった場合でも、見直しの入る可能性がある銘柄にしておきたいという思いが強いのですが、その差別化の視点がわかっておりません。
2.当局の関与の可能性があるのかないのか、あるとしてもいつなのかは、まったくわからない。
→いつ起こるかわからないもうひとつのリスクといたしまして、昨年以来、フィンテックのような投資銀行業態も含めまして、当局の関与を恐れております。下記は古い記事ではございますが、エンロンのようなことをどこかの企業が起こしてしまうか、そこまではいかずとも遅ればせならば、当局が粗探しによりこのあたりの業界のどれでもいいので狙い撃ちのチャンスを探している可能性があるのではないか、と邪推してしまっております。グレーゾーン金利の問題も近いと感じておりますが最近になって急速なペースで利益率の高い業界が狙われているように感じております。検察のトップの挨拶など読んでいても、一つ前の代より方針の一つに掲げられており、この点をもう少し真摯にリスクとして受け止めることができていたら、ライブドアショックのようなことが近いうちに起こったであろうことが、予測できていたのかもしれません。今後も類似の摘発の可能性は、リスク要因としてまだ感じております。
http://www.21ppi.org/japanese/message/200203/020304.html

ただ、そんなことを言っていたらいつまでたっても何も買えないので、バーゲンセール狙いをしようとしてはおります。

そこで、今回の規制緩和の内容とは無関係なんじゃないかと思いながら、いくらなんでも買われすぎと思いながら見ていたGCAのような企業がM&Aというキーワードにより注目を浴びる中、例えば、アセットにつきましては、M&A関連の収益の行方の方が小生は気になりつつ、それによっては見直しが入り美人投票の上位に再び上がってくる可能性は感じております。ただ、あまりにボラティリティが大きすぎるので躊躇しがちでございます。短期狙いであと一押しあるようですと買えたらラッキーぐらいの価格で指値注文入れておこうかどうしようかと思いつつ、なければ見送りぐらいの気持ちで様子を伺っております。
でも、この業界が全員勝ち組であり続けるのか、どこかだけが生き残るか、まったく様相が理解できておりません。

小生なりの結論ですが、8割がたの銘柄は業績に変化がなくとも、株価の位置は市況や景気の影響とは無関係でいられないため、したがいまして、ファンダ分析で自信のある銘柄があっても、業績の達成の有無だけに賭けて上値を狙うような方法での自分の読みをあまり過信してはならず、自信がある銘柄でも上値を追わずに出来る限りバーゲンセールのときだけ買うようにする、ぐらいが丁度よい、という成長株への逆張りのやり方に徹しようといたしております。

小生の場合、時間をかけて分析すると、いい部分の方を加重評価しがちになってしまいがちで、若干高いかな、と思っても買い始めてしまいがちでございます。ファンダ分析に重きを置くため、将来予想通り成長するならば、いつ買っても割安という評価となりがちなため、買い時というものをやや軽視しがちになってしまっております。これを改善するためには、上記のようなぐらいで臨むと丁度バランスが取れて、バーゲンで買えなければ、仮に予想通り上がっていっても、諦めるぐらいにしようという気持ちで臨んでおります。

では今は買い時かどうかですが、今後、米国の金利引き下げの可能性も視野にいれつつ、今回の世界同時株安がどの程度の期間続くのかがわかりませんが、日経平均こそ昨年よりあがってますが、少なくとも昨年の水準のような高PBR水準では相場がないようですので、裁定残の影響さえ乗り越えれば、再び18000円ぐらいの水準に戻ると思いつつ、その場合、8割がたの銘柄は何事もなかったかのように、行って来いになると思っており、下手に中途半端な場面でレバレッジさえかけなければ今回の調整は買いましていってもプラスに終われると楽観的に思っておりますが、これまた読みに頼る過信かもしれず、資金管理をしっかりしないといけないのかもしれません。正しい相場観を持つということは、個別銘柄の分析よりさらになかなか難しいなあと感じております。

ところで、ライフステージですが、小生は定性分析が出来ていないため差別化のポイントが理解できておりませんが、業績予想を上回る成長をしているにもかかわらず、何となく同時期上場の別のLの2つの企業の動向に足を引っ張られてしまっているようで、完全につられ安状態のように見えます。同時期上場のLで始まる2つの企業との美人投票で、もう片方のLが業績を達成してくれれば、一気に全部一緒に見直しが入りそうですが、この規模の場合、1個売れ残ってしまうだけで、業績への影響が大きくなってしまうので、その点のずれに注目して買い時を探しております。ライフステージは、つられ安の今のような状態は面白そうな株価水準にあると感じており、打診買いしてみたくなります。マンションデベロッパーにしては、地価上昇にもかかわらず売上原価率下がっているのですね。関西の比率が高いからでしょうか。また、通常のマンションデベロッパーの売上原価率より断然低いのは、流動化の関係の事業が入っているからなのでしょうか。このあたりに他社と比較して将来に向けて強みの秘密が見つかるようであれば、買ってみたくなります。見直しが入ればあっさり時価総額50億円ぐらいまでは行きそうな気もしつつ、近いうちに見直しの入るきっかけがあるかどうかは、全体の市況と今期の業績と来期次第なのかもしれませんね。

大変失礼いたしました。

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