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2007.01.24

情報企画

 私は、このブログの最初の頃に書いた「私の投資方針」のとおり、長期投資と並んで、中短期投資も好きです。
 米国アップル株と日本小型株の現状にギャップがあるので、前者を半分以上、売って、中短期で、日本の小型株を、あれこれ買ってみようかと考えました。

 
 で、対象として、前から考えていたのが、金融向けソフト業界です。このブログでも、シンプレクス・テクノロジーインテリジェントウエイブを購入検討するために、調べてきましたが、業界として「買い」だと思います。団塊退職による技術者減(供給側)、郵政民営化による市場拡大(需要側)、Y2K需要に続く更新期、その他諸々。下請受託系まで含めて、好調は、当分は持続するように言われていますが、美味しいのはパッケージ系でしょう。 
 
 もう一つ、別に、ファンド系企業への悪影響の点で気になっていたのが、新BIS規制です。リサ・パートナーズは、地銀等との関わりが深いので、なおさら気にかかります(悪い影響だけとは限りません)。
 

 金融庁は国内の銀行に今年三月期から適用する自己資本比率の新たな算定基準をまとめ、金融機関などに公表した。住宅ローンや高格付け企業への融資はリスクをこれまでの基準よりも低く見積もる半面、支払いが滞っている貸出先やファンド向けの投融資は厳しくする。銀行が自己資本比率の維持・向上を目指して、ファンドでの運用を減らしたり、住宅ローンなどの貸し出し競争が一段と激しくなる可能性がある。
 国際決済銀行(BIS)が新たな自己資本規制を導入するのに合わせて、算定基準を切り替える。
 自己資本比率は貸し出しや保有有価証券などの資産を分母に、資本金などの自己資本を分子に置いてはじき出す。この数値が高いほど健全性が高いとされる。ただ資産額は投融資額を単純に積み上げるのではなく、国債はどれだけ保有してもゼロ、住宅ローンは貸出残高の50%分だけを資産とみなしてきた。(略)
 今回の見直しではリスクの見積もり方をよりきめ細かくする。住宅ローンは金融庁が銀行の調査データを基に分析したところ、債務不履行(デフォルト)に陥る可能性が低くなっていると判断、貸出残高の35%分だけを資産額に積み上げることにした。
 企業向けの貸し出しは融資額をそのまま資産に計上していたが、「AA(ダブルA)マイナス」以上の高格付け企業向けは20%分だけで済むようになる。これらの貸し出しが多い銀行は、自己資本比率を計算するときの分母が従来よりも圧縮できるので、自己資本比率の上昇につながる。
 その一方で、「債務の返済が九十日以上滞っている貸出先」は、融資額1.5倍、運用の内容が不透明なファンド向けでは投資額の12.5倍を計上しなければならない。(2007.01.08, 日本経済新聞)

 
 上記の自己資本比率は「第1の柱」だそうで、19.1.20号週刊ダイヤモンドの特集「信金・信組を襲う新BIS規制の時限爆弾」によると、もっと、問題なのは、「第2の柱」だそうです。この3月末の期限までに、半数以上の信金・信組が「第2の柱」であるアウトライヤー基準を達成できないとのこと。
 
 そんなこんな状況を考えて、投資検討の対象として出てきたのが、BISII対応リスク管理システムのパッケージを販売している、マザーズ上場企業である情報企画です。
 
 情報企画は、主に地銀や信金・信組など金融機関向けに信用リスク管理を中心とした業務支援システムのパッケージ開発や販売、カスタマイズのコンサルティングをしている会社です。付随して、システムデータ入力代行業務などもしています。
 主力製品としては、信用リスク管理システムとして、「法人格付システム」「決算書リーディングシステム」「自己査定支援システム」「信用リスク計量化システム」「貸倒実績率算定システム」などなど多数の製品があります。営業店でも使えるように、WEB版も出しています。
 また、新規製品となりますが、従来の連結決算の常識を覆す画期的なシステム(だという)として、特許出願中の、会計の「リアルタイム連結システム」があります。(私自身は、必要性というのが、ピンときません。)
 
 いろいろ製品はあっても、どの程度の競争力を持つものか、わかりません。同業者は、と、グーグルで探すと、ずらずらと出てきました。今のところ、「売切り型」の「モンキー企業」といえます。中短期(1年以内)なら、勢いがあれば、数字の上昇が目立つので、「売切り型」で十分です。供給不足状態ですから、当面、問題ないでしょう。もっとも、こういう製品は、更新期に、同じ製品の後継品を選ぶことが多いように思いますので、「売切り型」と言い切れないとも思いますが。

 当社システムの利用実績は、04年9月末から06年9月末へ
地銀、第二地銀 31% →32%
信用金庫 45% →54%
信用組合 36% →43%
 と伸ばしています。主なところで、新生銀行、あおぞら銀行、群馬銀行、七十七銀行、京都銀行、農林公庫、しんきん情報サービス、九州しんきん情報サービス、信組情報サービス、帝国データバンク、などがあります。もっとも、製品の一つでも採用されれば実績となるんでしょう。実際の導入事例とか、製品の値段とかの情報がないので、イメージが作りにくく、やや、安心に欠けます。

 情報企画の、17年9月期の経常利益が320百万円、18年9月期が705万円(120%UP)。今年度は800万円を見込んでいます。今年は、眠っていた信金・信組が、叩き起こされるのですから、この見通しはおそらく慎重すぎです。第1四半期決算も未だですが、いずれ上方修正を期待したいです。時価総額は、69億円。有利子負債はゼロ。
 SI事業の、受注高は、17年度の1,056百万円から、18年度は1,810百万円(71%UP)へ。受注残高も、139百万円から、319百万円(129%UP)へ。
 主要製品のパッケージ化は終わっているとのことなので、売れれば売れるだけ、原価率は下がります。環境が順風なので、カスタマイズも強気で交渉できるでしょう。つまり、19年度以降は、売上増に、利益率向上のダブル効果が期待できます。
 
 前述のBIS関連については、18.11.16日本証券アナリスト協会主催の会社説明会の質疑応答で、このように述べられています。

 BISIIはどのような形で施行され、それによる日本の金融機関への影響はどうなるのか。

 簡単なやり方からレベルの高いやり方までいろいろあるが、まずは簡単なやり方でスタートし、徐々に格付を高度化していくと思う。信用金庫について見ると、全体の9割ほどが基幹の部分は全国に7カ所ある共同センターに加盟しており、当面はこの共同センターからBISIIへの標準対応システムの供給を受けてしのぐが、その後は当社の本格的なアセット計算システムに乗り換えるだろう。信用組合についても同様とみている。


 
 情報企画は、全国の信用組合が出資する信組情報サービス等と共同利用型の従量課金で年間契約をしていますから、当面は、そちらが伸びるかな、ということですね。その後、順調に個別契約へ移行すれば、まだまだ、好調は続きそうです。
 とはいえ、これらのシステム導入以前の段階の信金・信組も多数ありそうです。再編、倒産で、潜在顧客がどんどん減ってしまう可能性も、ないではありませんが、前掲ダイヤモンド紙によると、
 
 当初こそ大手行並みの厳格基準で臨む姿勢を見せていた金融庁も「現実」を目の当たりにしてか、態度を軟化し始めた。
「規模や実態に応じ、リスク管理体制が取れているかなどきちんと説明できればただちに経営改善を求めるものではない。基準に抵触したからといって、不健全であると自動的に見なされるものではない」(バーゼル2推進室)と火消しに躍起だ。

 
 とはいえ、業界再編をちらつかせた経営改善圧力は不可避です。どのように転んでも、業績への悪い影響はないと思います。
 
 ということで、インテリジェントウエイブ、とあわせて、買ってみました。金融系ソフトは、まだまだ、業績期待銘柄がありそうですね。郵政民営化需要で、東邦システムサイエンスなんか、業績見込みは相当に良さそうですが、下請の弱み(値下げ圧力)が、気になります(とはいえ、買うかも)。その点、情報企画は、切羽詰まった客が相手ですから。
 おそらく、今年後半、株価が上昇したところで、こっそり売ってしまうと思いますが、わかりません。何しろ、小さなニュースに一喜一憂するのが、中短期投資ですから。

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コメント

http://it.nikkei.co.jp/mobile/news/release.aspx?i=151250

についてアプリックスIRに質問してました。

以下回答

今回の発表につきましては、先様とは情報交換等行い、積極的に協力しておりま
すが、詳細につきましては諸般の事情により、弊社からのコメントを差し控えさ
せて頂いております。
何卒、ご理解頂きたく、宜しくお願い致します。

弊社では昨年11月に携帯電話用のLinuxソフトウェアソリューションとし
て、NEC、パナソニックモバイルとMOAP(L)のライセンス契約を締結しております。
説明会等では、従来より、弊社のLinux向けミドルウェアフレームワークはこう
した既存のソフトウェア資産との互換性の確保を念頭に設計・開発しております
こと、互換性の確保に当たってはCELFなどの標準化団体で各メーカー様とはお話
さて頂いていること、などをご説明申し上げております。

弊社としましては、こうしたプラットフォーム共通化の流れと合致する仕様の製
品を開発し、採用を目指すという姿勢に変化はございません。
従来どおり、端末メーカー様が求める製品を提供できるよう、努力してまいる所
存です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
AMFがミドルウェアーフレームワークで
イニシアティブをとれるか?この返事では
解りませんでした。

ゴリラへの道はここにかかっているように思いますが
どうお考えですか?


 こんにちわ。おっしゃるのは、そのとおりと思います。が、アプリックスを既に保有している私が言うのもなんですが、混沌としているとき、ニュースを追いかけても、あんまり得るものはないです。
 大切な資産運用を、「予想」に頼りすぎるのも、どうかと思うので、この関連は、ある程度、道筋がついてから、買いに入っても遅くないように思います。

IXI問題。また、会計不信のぶり返しでしょうか。特にソフト関連。

ご無沙汰しています。
情報企画、第一四半期から飛ばしていますね!
チラ見しただけですが素晴らしい内容です。

私は余力がないので買えませんが、ここの値動きは監視対象です。そろそろボックス圏を上に飛び出して40万円台行きますかね~?

 ボウズ応援投資家さん、こんにちわ。
 おかれた環境から見て、どう考えても、悪かろうはずはないです。ただ、出来高が少ないので、多数持つのは、難があると思っています〜心配はそれだけです。金融系ソフトは、もっと分散して、いろいろと持とうかなと思っています。住商情報、CTC、ソラン、といったところを考えています。

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