フージャースコーポレーション
3回目の投稿です。私の住む地域で強いマンション業者に、ジャスダック上場の和田興産という優良企業があります。
都心部に近いところでデザイナーズマンションを安く供給するという戦略で、順調に業績を伸ばしてきているのですが(5年連続神戸市内供給戸数1位)、ここは、ずいぶん前から、賃貸事業にも手を出しています。ペット対応などのニーズも捉え、業績にも貢献し始めたところです。
フージャースが賃貸に参入し始めたということですが、この和田興産の成功例もあり(和田興産の場合は、取り組みも古く、賃貸物件が不足している都心部なので環境は違うと思いますが)、ただちに悪いとは思いませんが、少し、疑問もあります。
ということで、成長株で億万長者ブログで、「フージャースが賃貸住宅に参入」という記事に、cpainvestorさんがコメントされていたことをきっかけに、管理人のAKIさんと二人で質問してみました。その返事として、cpainvestor さんが、ご自分のブログ「Intelligent-investor.net」に書かれたのがこちらです。ぜひ、ご覧ください。
で、文面の一部を、取り上げますが、
PLよりBSの分析に時間をかけ、BSの分析よりCFの分析に時間をかけ、CFの分析よりもビジネスモデル(儲けの仕組み)そのものの分析に時間をかけろ
そのとおりですよね。しかし、株初心者は、その正反対。CF(キャッシュフロー計算書)よりも、BS(貸借対照表)。BSよりもPL(損益計算書)を、気にしてしまい、損益だけで「割安だ。買いだ。」と、なりがちなのです。
ところで、ここからは、一般的な話。私が好きな投資先は、年間利益が、1億円から30億円ぐらいまでの企業です。小企業のときの成長要因は、大企業になったときには当てにならないと思います。街の小売店や、町工場に毛の生えたような企業でも、経営者さえ馬力があれば、急成長、好業績は達成可能なのです。しかし、「社長の馬力」が通用するのは、この程度の規模までで、ここから先は、「勝ちパターンのビジネスモデル」を持っているかどうかで決まります。「社長の馬力」しか頼るものがなければ、急成長の後、急降下もありえます。
利益数億円までの成長の原動力と、利益数十億円から百億円以上への成長に求められる力とは、まったく、質が違うものが要求されるのです。ここまでの数字の指標は当てにはなりません。小規模企業で高成長だからといって、そのまま大企業へ成長すると考えることはできません。
むしろ、この規模の将来性のある企業は、成長を見込んで、人材雇用、投資などを積極的にするので、費用が先にきて利益を下げることが多いのです。「時価総額が50億円で、当期利益が1億円だから、PER50で割高だ」でしょうか。もし、勝ちパターンが本物なら、利益を1億円から5億円に増やすことなど簡単です。大企業が利益を1000億円から5000億円に増やすのと場合が違うのです。大企業と小企業で、同じような基準を、使っても意味がありません。
大企業になれば、定量分析で、かなりの判断ができます。しかし、小企業の分析にとって、大切なのは、「勝ちパターンのビジネスモデルの見極め」だと思います。
フージャースに話を戻して。そのことは、1回目の投稿でも少し取り上げましたから、くりかえしませんけど、私自身は、マンション業界は、リスクが高く、手出し無用と考えています。ただ、フージャースが、少し、匂わしているような「住宅環境総合系」への飛躍があるのであれば、前向きに考えたいと思っています。そういう意味で、注目し続けています。
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