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2006.09.14

ゴリラ企業の時代背景

 バフェットは「【コモディティ企業】ではなく【消費者独占企業】を買え」と述べています。この、消費者独占企業とは、私が、このブログで書いている「ゴリラ企業」と同じなのでしょうか。

 私が思うに、(ニッチ市場で安穏している)チンプ企業も、(森の王様と奉られながら、攻撃性のない)オランウータン企業(作ってみました)も、バフェットのいう消費者独占企業に含まれます。
  
 【コモディティ企業】= モンキー
 【消費者独占企業】= ゴリラ、チンプ、オランウータン
 
 おそらく、バフェットの若い頃には、ゴリラ企業のような、侵略性も、攻撃性も、殺戮性も、備えた企業は、「独占禁止法」という番人に阻まれて、暴れにくかったのではないでしょうか。
 しかし、近年の技術進歩の速度加速により、ゴリラが本性を現し始めました。マイクロソフト裁判に見られるように、法の番人に戸惑いが見られるようになってしまっています。おそらく、法律家が、きたるべき情報社会における法のイメージが描ききれていないのでしょう。
 20世紀に発売された「ゴリラゲーム〜株式投資の黄金律」では、このような時代背景をふまえ、ゴリラは、テクノロジー業界にのみ存在する。サービス業界には存在しないと述べています。しかし、21世紀になり、グーグルの登場によって、テクノロジーとサービスを分けることに、あまり意味がなくなってしまいました。私は、これからは、ゴリラの生息地は更に広い領域へ拡大しつつあるのではないかと思っています。
 
 これまでは、リアル社会の仕組みで、ネット社会を構築してきましたが、これからは、ネット社会の仕組みで、リアル社会を変えていく時代に入ってきたのではないでしょうか。ナップスター問題は、その発端でしょう。
 規制がなければ、強いものはますます強くなります。これは、社会の原則です。これを適度に規制することが法の役割だったのですが、どうも、時代についていけていないようです。
 
 これから、森の番人が、新しいルールを確立するまでの間、ゴリラが存分に暴れ回る時代がやってくるのではないかと思っています。
 
□ 過去の投稿「ゴリラ捕獲シリーズ」 □
 ゴリラとチンプとモンキー
 ゴリラ企業の破壊力


 ゴリラゲームのケーススタディ
 (「ゴリラゲーム〜株式投資の黄金律」著者ジェフリームーア氏らによる)

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