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2006.08.11

「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」遥洋子

 口喧嘩の技術について、さすが東大教授。すごすぎる。

 「相手にとどめを刺しちゃ行けません。」(略)
 「なんで?なんでとどめを刺しちゃいけないんですか?」
 「その世界であなたが嫌われ者になる。それは得策じゃない。あなたは、とどめを刺すやり方を覚えるのではなく、相手をもてあそぶやり方を覚えて帰りなさい。」
 私は鳥肌が立った。やっぱ、本物だ、と思った。
 「議論の勝敗は本人が決めるのではない。聴衆が決めます。相手をもてあそんでおけば、勝ちはおのずと決まるもの。それ以上する必要も、必然もない。」(P15)

 筆者は、ケースワーカーをしていたときに、よく、チンピラに絡まれて、いつも、口喧嘩で負けていました。なぜ負けるのか?よくわかりました。
 まず、開き直ること。弁解すれば防御になる。開き直れば、防御の必要がない。たいていの人は、開き直ることができないので、口喧嘩に負けてしまう。
 怒った方が勝ちと思われているが、本当は違う。頭に血が昇れば、頭が真っ白になり、言いたいことが言えなくなるのです。こうなってしまうと、言われっぱなしのサンドバッグ状態。だから、相手を怒らせた方が勝ちなのです。あるいは、怒ったふりをして、相手を動揺させること。怒ることと、怒ったふりをすることは、まったく違います。
 ついでに言えば、「なんでや」と質問攻めにすること。相手は、答えを考えるのに忙しくなる、質問のスピードが勝れば、パニック状態になってしまうのです。
 

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